「善と悪 江夏豊ラストメッセージ」
著=江夏豊・松永多佳倫(KADOKAWA)(ダ・ヴィンチBOOKS) の
装丁・ディレクションをさせていただきました。
今年のキャンプで、ちょうど今、
江夏さんは阪神タイガースの臨時コーチとしてグラウンドに立っている。
コアな野球ファンには、彼の野球解説が好きな人が多い。
表紙の撮影で江夏さんご本人にお会いすることができた。
(その時の様子は本書にて・・)
現役時代、その態度から「アウトロー」と呼ばれ、
いまでも数々の伝説で語り継がれる球界の怪物は、
人一倍真面目で、面倒見がよく、なにより優しい大男だった。
そして、撮影は荒木経惟さんっ!
「アラーキー語録」の仕事以来、久々にお会いすることができ、
少し体を壊していると聞いていて心配だったのだが、
相変わらず、めちゃくちゃめちゃくちゃ元気で、
内心嬉しくてニヤニヤしてしまいました。
(左から、江夏さん、荒木さん、松永さん、三村、編集者川戸さん)
江夏さんの撮影には、荒木さんしかいなかった。
それを実現してしまう出版社の熱意とフットワークに感服。
やはりできると思えば「出来る」。
いざ。撮影。僕は江夏さんの表情ばかり気にしていた。
江夏さんも気を張っていたとおもう。
でもそんなに時間はかからなかった。
撮影を終わってから、笑顔の荒木さんが、
「やっぱりさ、江夏さんは左手だろ? 左手写さなきゃだめだろ」と一言。
堅さを味方にして、このカット。この人もまた怪物だ。
<カバー>
<帯>
<カバー+帯>
<表紙>
<別丁扉>
<章扉>
昔読んだ安部譲二さんの本の一説に
「今まで数え切れないほど服役経験者を見てきたが、
刑務所に入ってまともになって帰ってきたのは、山本譲司と江夏豊だけだ」
と言う言葉がずっともやもや解読できなくて、
「だからこそ、その人たちを裏切ってはいけないんだ」
この言葉を読んだ瞬間にそれが頭からすっと消えた。
この一言にすべて含まれていた。
野球好き、スポーツ好きは必読、
そうでなくても、すべての「人」に読んで欲しい一冊。
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単行本: 231ページ
出版社: KADOKAWA/メディアファクトリー (2015/2/6)
ISBN-10: 4040673751
ISBN-13: 978-4040673752
発売日: 2015/2/6
商品パッケージの寸法: 18.8 x 13 x 2.4 cm
江夏 豊(えなつ ゆたか)
1948年、奈良県生まれ。阪神タイガースなど5球団で活躍した元プロ野球選手(投手)。左腕から放たれる豪速球と駆け引きを武器に、プロ野球記録であるシーズン401奪三振を記録。『江夏の21球』やオールスターゲームでの9連続奪三振はあまりにも有名で、「20世紀最高の投手」との呼び声も高い。しかし、93年には覚せい剤取締法違反で逮捕。阪神タイガース球団創設80周年となる今年、春季キャンプ臨時コーチに就任した。
松永多佳倫(まつなが たかりん)
1968年、岐阜県生まれ。出版社勤務を経て2009年よりフリーランスとなり沖縄に在住。沖縄の民族、言語を研究するほか、ノンフィクションライターとして高校野球、サッカーといったスポーツジャンルで活躍。ラジオパーソナリティーも務める。主な著作に『最後の黄金世代 遠藤保仁』(KADOKAWA)、『沖縄を変えた男一栽弘義』(ベースボールマガジン社)、『マウンドに散った天才投手』(河出書房新社)など。琉球大学在学中。
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品格の黄色って難しい。
「善と悪」いいタイトルだなあ。人であれ。
川戸崇央さんありがとうございました。